休日は飛行機に乗って。(テクノブレイン)

休日は飛行機に乗って。

RATE:商品説明に偽りあり。

 

テクノブレインという田舎の会社の「休日は飛行機に乗って。」というのをやってみた。発表当初は、ようやく日本にもこういう考え方ができる奴が現れたかと大いに期待したものだが、ゲーム内容自体はおざなりなのでは、という一抹の不安があった。実際プレイしてみるとまったく思った通りの内容で、それ以下のものではあってもそれ以上のものは決して盛り込まれていないというとんでもない製品であった。まず結論から言うとこれはゲームソフトやシミュレーションソフトではなく、クルーのやり取りと飛行機が運行する様をを鑑賞する環境ソフトである。音声のやり取りにしたがってリアルタイムに矢印で示されるコクピットのスイッチを、もぐら叩き式にクリックしていくという微かなゲーム性が盛り込まれている。パイロットが「雲が見えますね、気象レーダを入れてみましょう」というと、気象レーダのスイッチ部分にマーカーが現れるので、それをクリックする。その反応の速さにしたがって高い得点が得られる。が、まったくクリックしなくても進行に影響はしない。このような感じでシチュエーションがわずかに異なる三つの路線が鑑賞できるようになっている。鑑賞とはいえそれほどグラフィックスが優れているわけでもなく、インタラクティブでもなく、3つの路線も似たようなもので特に評価できるものではない。エアラインの運行をはじめて見る人にとってはそれなりに新鮮な驚きとなるだろうが、ビデオ鑑賞と何ら変わるところはなく、それなりにゲーム性やシミュレーション性を期待したものにとっては罵倒の対象でしかない。せっかくのネタが丸潰しでなぜこんなものを5ヶ月も発売延期して作ったのか不思議に思う製品だ。





休日は飛行機に乗ってPROの体験版をやってみたが、これのどこがPROであるのか。前作から何も変わっておらず、脈絡のない、少なくとも脈絡がプレイヤーに知らされない矢印モグラ叩きであることに変わりはない。作ってる奴らはこれが面白いとでも思っているのだろうか。これならゲームセンターで本物のもぐらたたきをしたほうがはるかに面白い。しかもこれがシミュレーションなどと堂々と大法螺を吹き消費者を騙すのはもはや犯罪である。プチコプターの項でも述べたが、シミュレーションを作っている(つもりの)やつらがエンターテインメントを作るとおかしなものが出来ることが多い。シミュレーションとは元来エンターテインメントではなくその楽しみ方はユーザーが見つけねばならないのだが(FSライトユーザーが離れやすいのはこれが原因だ)、リアルなシミュレーションや画像がエンターテインメントであると誤解したシミュレーション作者が、誤解したままエンターテインメントを作ると、シミュレーションとエンターテインメントの双方が崩壊したものが出来上がる。この製品はまさにそれである。テクノブレインは、シミュレーション性とはなんであるか、ゲーム性とはなんであるかを早急に考え直すべきだ。子供も騙されない子供騙ししか作れないテクノブレインなどさっさと潰れてしまえ。

 

株式会社テクノブレイン

 

 

 

 

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